当ブログにはGoogle AdSenseの広告枠を設置しています。
広告を見ると「Ads by Google」「AdChoices」などのラベルが付いています。
そのラベルの意味をご存じですか?
この記事では、意外と知られていない AdSense広告の仕組みについて、分かりやすく説明します。
AdSenseは単なる広告配信ではない?
Google AdSense は、一言でいえば「自分のサイトに広告を表示して収益を得る仕組み」。
でも、その広告はすべてGoogleが用意したものというわけではありません。
実際には、AdSenseは以下のような複数の広告主・企業の入札を受け付けるオークションシステムの一部になっています。
―― 登場する3つのプレイヤー ――
プレイヤー | 役割 |
---|---|
サイト運営者 | 広告スペースを提供(AdSense導入) |
広告主 | 商品やサービスを宣伝したい企業。Google広告だけでなく他社DSP(広告配信プラットフォーム)も含む。 |
Google(AdSense) | 仲介役。広告枠をオークションにかけて、一番高く買ってくれる広告を表示。 |
実は「Google以外の広告主」も参加している
ここで登場するのが、RTB House や Criteo といった「DSP(広告配信プラットフォーム)」です。
これらの企業は、Googleが提供する「広告オークション市場(Google Ad Exchange)」に接続しており、AdSense広告枠にも広告を出すことができます。
つまり、次のような構造になっているのです。
[広告主(RTB Houseなど)] → [Google広告オークション]→ [サイトの広告枠]
オークションで勝てば、Googleの広告枠(つまりAdSense枠)に Google以外の企業の広告 が表示されます。
「Ads by Google」と出ていても中身は違うこともある
AdSense広告の下に「Ads by Google」と表示されていても、それは「Google経由で配信された」という意味であり、広告主がGoogleとは限らないのです。
よくあるパターン
- 広告主:RTB House
- 配信:Google Ad Exchange経由
- 表示:サイトの広告枠(AdSense)
- 表記:「Ads by Google」「AdChoices」など
なぜこのような仕組みなのか
理由はシンプルで、より多くの広告主を集めて、サイト運営者の収益を最大化するためです。
Googleは以下をAIによって自動で行っています…
- 表示可能な広告を多数の広告主から集める
- 最もクリック単価・表示単価が高い広告を選ぶ
- その広告をAdSense枠に表示する
つまり、Googleにとっても運営者にとっても「最も収益が上がる広告」が出るようになっているのです。
ポイント | 内容 |
---|---|
AdSense広告のすべてがGoogle製とは限らない | RTB HouseやCriteoなど、他社の広告が表示されることもある |
表示ラベルに惑わされない | 「Ads by Google」は経由元、「AdChoices」は広告の性質を示すだけ |
収益にはむしろプラス | 広告主が増える=競争が激化=広告収益も高くなりやすい |
ブログ広告にあるラベルの意味は?
ブログでは、ページの下やサイドバーに広告が表示されることがあります。
中には「Ads by Google」や「AdChoices」といったラベルが表示されていたり、「RTB House」など見慣れない名前の広告主が出てくることも。
でも、これらが何を意味しているのかご存じでしょうか?
以下では、ブログに表示される広告のラベルについて、分かりやすく解説します。
「Ads by Google」
繰り返しになりますが、「Ads by Google」とは、その広告がGoogleの広告ネットワークを通じて配信されていることを意味しています。

ただし、広告の内容そのものがGoogleの商品やサービスというわけではありません。
広告を出しているのは、あくまで外部の企業やブランドです。
例えば…
- 広告の配信:Google(AdSenseやAd Exchangeなど)
- 広告の出稿:アパレル会社、旅行会社、オンライン学習サービスなど多岐にわたる
つまり、「Google経由で広告を表示」しており、広告の中身は様々です。
「AdChoices」
広告の右上などに表示される「AdChoices」は、ユーザーの興味・関心に合わせて広告が表示されていることを示すマークです。

これは、いわゆる「リターゲティング広告(パーソナライズド広告)」と呼ばれる仕組みの一部です。
ユーザーが最近見たサイトや検索履歴に基づいて「あなたに合った広告」が選ばれて表示されます。
例えば、あるサイトで「赤いスニーカー」を見たユーザーに対し、後日別サイトを見ているときに「赤いスニーカー」の広告が表示される――これがリターゲティング広告です。
「AdChoices」マークをクリックすると、その広告のカスタマイズや表示停止(オプトアウト)の設定ができます
項目 | Ads by Google | AdChoices(アドチョイス) |
---|---|---|
表示の意味 | Googleによる広告配信であること | 興味関心ベースの広告であることの通知 |
管理元 | DAA(業界団体)・JIAA(日本)など | |
表示される広告の種類 | Google広告全般 | ターゲティング広告(パーソナライズド広告) |
ユーザー操作の可否 | 可能(広告設定、オプトアウトなど) | 可能(オプトアウト、説明確認) |
主な目的 | 出所の明示(Google) | プライバシー配慮・広告選択の透明性の確保 |
サイト運営者が制御できるか | できない(自動で表示) | できない(Googleが自動で導入) |
「RTB House」
最近よく見られる「RTB House(アールティービー・ハウス)」は、ポーランド発の広告テクノロジー企業です。

Googleと同じように、広告を自動的に入札して配信する「DSP(広告配信プラットフォーム)」を提供しています。
GoogleのAdSense枠にRTB Houseの広告が出るのは、Googleが運営する広告オークション(Ad Exchange)にRTB Houseも参加しているからです。
特徴 | 説明 |
---|---|
ディープラーニングベース | 2018年以降、広告最適化に100%深層学習を導入(独自AIエンジン) |
ダイナミック広告生成 | ユーザーの行動に合わせて「最も購入確率が高い商品・画像・CTA」などを自動生成 |
完全プライバシー対応 | GDPRなどのプライバシー規制にも準拠しており、 Cookieless対応も進行中 |
大規模データ処理能力 | 数億人規模のリアルタイムユーザー行動データを扱い、最適なタイミングと場所で広告配信 |
広告収益にどう影響する?
ブログ運営者としては、「広告主がGoogleじゃない=収益が下がる?」と気になるところです。
実は逆で、多くの広告主がオークションに参加することで競争が激化し、収益が上がりやすくなるのです。
Googleは常に「もっとも高い入札」をAIが自動的に選んでくれるため、運営者は何もせずとも最適な収益化が可能です。
まとめ:ラベルの意味を知れば広告がもっと見えてくる
表記 | 意味 |
---|---|
Ads by Google | Googleの広告ネットワークを経由して配信されている広告 |
AdChoices | パーソナライズド広告であることを示すマーク(広告設定の変更も可能) |
RTB Houseなど | Google以外の広告配信会社からの広告。AdSense枠に表示されることもある |
Google Adsenseは広告を配信できるようになるまでが難関で、一説によると合格率は4%ほどと言われています。
Adsenseに合格したらブログを成長させるためにも、広告の仕組みや仕様を理解しておくことはとても大切です。