愛犬が急性膵炎になった 発症から回復までの顛末記

我が家の犬はミニチュアダックス15歳の高齢犬。人間の年齢に換算すると76歳となります。

これまで大病をしたこともなく基本元気なのですが、寝ていることが増え、定期的に嘔吐があって辛そうな時もあります。

そんな我家の愛犬が、もしかしたら最悪の事態になるかもしれないと思うほどの状態になりました。

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7月28日(木) 1日目

朝に粘性のある黄色い胃液を大量に嘔吐

かなり具合が悪そうでぐったりしているため、かかりつけの動物病院Aに連れていく。

9時、診察開始、症状を告げる

  • 粘性の強い黄色い胃液を大量に嘔吐した
  • ぐったりして、呼吸が荒い
  • 目がうつろ
  • オエッとえづきがひどそう
  • 以前もらったガスターとプリンペランを飲ませた

A病院の対応(5分程度)

  • 検温せず、聴診器も当てない
  • 喉の炎症のため吐く(以前からこれの一点張り)
  • 食事を少量で3回にすると良い
  • 吐くことは体力を消耗するからぐったりする
  • 脱水が心配だから皮下点滴
  • ガスターとプリンペランは継続
  • ガスターD20mgとプリンペラン錠5を1錠ずつ、1日2回
  • 1錠ずつでは量が多いと思い確認したが、1錠ずつで良いとのこと

帰宅後も症状改善せず、相変わらず苦しそう。

食欲なく、絶食。


こんな表情、見ているだけで辛い

ネットでガスターとプリンペランの犬への処方量を見ると、ガスターは体重1kgあたり1mg、プリンペランは0.125~2mg。

うちの犬は体重が5kgなので、ガスターD20なら1/4錠、プリンペランは1/2錠が適量となるのだが。

症状がひどそうだから、量を増やしたということなのか。

とりあえず、ガスター、プリンペランは1/2錠ずつ飲ませることにした。

7月29日(金) 2日目

症状改善せず、ぐったりしている。

食欲なく、高齢犬用の水分も取れる流動食とPET SWETを用意し与えてみようとするが、うけつけない。

薬を口中に入れ、シリンジでPET SWETを流し込み、何とか服薬させた。

昼はソファーの上、夜は布団の上で苦しそうにしている。

オエッとえづきが頻発、呼吸が浅く荒いのが心配。

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7月30日(土) 3日目

症状同じで改善せず。

投薬も同量だが、相変わらずぐったりして呼吸が早い。

高齢であることから、最悪の事態も覚悟する。

7月31日(日) 4日目

朝の段階でこれまでと症状が変わりなく、ぐったりしているのでセカンドオピニオンに行くことに。

どう考えても喉の炎症だけで、こんな症状が長く続くわけがない。

休日も診療している動物病院Bに行く。

こちらの病院はこの地域で最も新しく、最新設備が整っている。

これまで2度ほどお世話になっていて、膵炎の疑いがあると診断してもらっていた。

受付を済ませ、問診後、1時間半ほど車中で待ち、その後診察を受ける。

医師に症状と投薬などの経過を告げ、血液検査をすることに。

リパーゼの値が通常で160が上限なところ、なんと1000オーバー!

肝機能の数値も若干高値だった。

誤嚥性肺炎の心配もあることからレントゲンと超音波の検査をしたが、こちらは特に問題ないとのこと。

膵炎の疑いが濃厚とのことで皮下点滴と吐き気止めのセレニアを静注した。

セレニアは中枢神経に作用する新しい嘔吐止めで、24時間校効果を発揮する。

膵炎は再発を繰り返しやすい上に、最悪の場合は命に関わる事になりかねない。

ガスターとプリンペランは続けて投与してよいと言われたので、気になる投与量を聞いてみた。

ガスターD20mgを1回1錠と言われたのですが、よろしいんでしょうか?

えっ!?それは多すぎますよ。この子の場合、1/4が適量です。

膵炎は気を付けないと命に関わることもあります。

明日、本院でも、かかりつけの病院でもいいので診察してもらうことをお薦めします。

明日またこちらに伺いますので、よろしくお願いします。

帰宅後もあまり変化はなく、ぐったりして呼吸が浅く荒いのは続いたが、多少食欲が出てきたようで、試しに出した流動食を少量食べることができた。

ガスターDを1/4錠、プリンペランを1/2錠をPET SWETで飲ませる。

ここまでしても良くならないのは、やはり寿命ということなのだろうか、と悲しくなる。

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8月1日(月) 5日目

朝方、呼吸が普通になってきたようで、えづきも減ってきた。

旦那が出勤してしばらくして、自力でソファーから降り、ご飯をねだるような仕草を見せた。

これは、回復の兆候か!

旦那に連絡をし、流動食を与えてみたところ、自力で立って普段のように食べることができた。

その後、さつまいもペーストに薬を混ぜて投薬終了。

吐き気がおさまってきて、顔つきも良くなってきたのがはっきり分かった。

足取りもしっかりしてきて、自力でソファーへの乗り降りができるまでに回復。

良かった~ \(^o^)/

旦那も大喜びで、涙を流さんばかりの様子。

夕食を済ませてから、動物病院Bに向かう。

16時40分に到着、受付を済ませ車中で60分ほど待った。

診察にて、

  • 1/2の回復といったところです。
  • 吐き気がおさまったようで、元気になってきました。
  • 流動食は完食、薬もきちんと飲んでいます。
  • 排泄もしました。

膵炎は繰り返すので今後も注意が必要とアドバイスされ、この日は皮下点滴のみの処置。

その他にも、色々と聞いていみた。

  • ガスターとプリンペランは4日ほど継続
  • リパーゼの値はすぐには改善しない、週末にもう一度診察
  • 従来の食事(ヒルズ i/d ローファット)に徐々にもどしてもよい(低脂肪食は膵炎にとってはよい)
  • 部屋の温度は28℃でよい
  • 今回と同じ症状が出たら、服薬よりも直ぐに病院で診察を受けたほうがよい
  • トリミングなどはストレスになるので、しっかりと回復してからの方がよい

8月6日(土)10日目

8月2日から5日までにかけて徐々に回復し、食欲も睡眠も十分に取れるようになり、一安心です。

食事やおやつをおねだりするようになり、排泄をすれば片付けてとお願いに来るし、日常が取り戻せて本当に良かったです。

さて、この日の夜、B病院で診察をしてもらいました。

  • 前回はリパーゼの数値が2000を超えていたと教えられた
  • 食事は従来の固形に戻してもよい
  • 膵炎は繰り返すので低脂肪食は継続
  • 今回は400程度に落ち着いてきた
  • 肝機能の数値が若干高めなので薬(ウルソ)を2週間
  • 2週間後にもう一度診察

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動物病院も色々

結局のところ、動物病院AとBの違いは下記のとおりでした。

  • 検査の有無
  • 症状の原因の認識
  • 投薬量
  • セレニア
  • 診察時間
  • 継続的な検査と治療

動物も大切な家族の一員。

治療費が高くなっても、きちんとした検査に基づいて適切な治療をしてほしいという願いは、益々強くなってきていると思われます。

最後に、映画「犬部!」観ました。

我が家の家族への愛が更に増しました。