宮城峡蒸留所はニッカウヰスキーの2つ目の蒸留所
ニッカウヰスキーは竹鶴 政孝(1894年6月20日 – 1979年8月29日:85歳没)が製造、経営した会社。サントリーウイスキーの直接的始祖でもある。妻のリタ(1896年12月14日 – 1961年1月17日)をモデルとして2014年からNHK朝の連続テレビ小説「マッサン」が放映された。
「ジャパニーズウイスキー」の祖ともいわれる、竹鶴 政孝が創業したニッカウヰスキーには2つの蒸留所があります。一つは北海道の「余市」、そして2つ目が宮城県の「宮城峡」であります。
宮城峡蒸留所は1967年着工、1969年に完成しました。
スコッチの「ローランド」(余市は「ハイランド」)と同じ、穏やかなモルト原酒(女性的と称される)づくりを目指していた時、新川川と広瀬川が合流する湿潤した気候のこの地が候補に上がり、竹鶴は新川川の清流で作ったブラックニッカの水割りを飲んで、意を決したといわれています。
※新川川(にっかわがわ)は偶然だそうです。
この蒸留所を建設するに当たり、竹鶴はいくつかのこだわりを課したとされています。
- 施設の外壁は緑に映える赤茶色とする
- 整地は極力避け、土地の起伏を活かす
- 電線は地下に埋没させる
- 木をできるだけ切らない
そんな宮城県の作並というところにあるニッカウヰスキー宮城峡蒸留所に行ってきました。
山間の秘境のようなところにそれはありました。
晩年、リタが亡くなり、愛妻への思いを込めてブレンドした「スーパーニッカ」
そして、竹鶴の名を冠した「竹鶴」、現在のウイスキー不足により入手困難。
ウイスキーづくりのノウハウが惜しげもなく紹介されています。
見学の最後には3種類のお酒を試飲することができます。
しかし、残念ながら旦那さまはドライバーなので、下のカードを首からかけなければなりません。
ソフトドリンクで我慢我慢。
見学にはガイドさんがついてくれます。
実は焼酎がお好きなSさん(笑)、とてもわかり易く各施設を紹介してくださいました。
竹鶴が酒蔵の息子だったことから、酒造りには神が宿るとしてしめ縄を巻いてあります。
やっぱり、日本人ですよね。
原酒の貯蔵庫です。
できたて、5年もの、12年ものが並べてあります。年月を経るに従って原酒の色が濃くなり、量が減ってきます。
これを「天使の分け前」(Angels’ share)と呼ぶのだそうです。
美味しい酒を作るために天使にちょっとおすそ分け、素敵ですね。
竣工当時(1969年)の樽も展示されています。
見学の最後には売店で買い物ができます。ここでしか売っていない限定酒もあります。
この見学でわかったことなど…
- ウイスキーは古いから美味しいとは限らない。
- 華やかさは若い原酒のほうが強い。
- 美味しいものができるのには時間がかかるもの。
- シングルモルトというのは「一つの原酒」からではない、「一つの蒸溜所」で生まれた酒のことである。
- ブランデーやテキーラも作り方はウイスキーと同じ。素材が違う。ブランデーはりんごなど、テキーラはサボテン。
今回は、ここまで。
ご覧いただきありがとうございました。