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定年後の小さな挑戦――誕生日に人生初の乗馬をしてみた

仙台・一番町で出会う小さな非日常

たまに、一番町を歩いていると、乗馬クラブのブースが出ていることがあります。

元来動物好きの私は、そのブースに吸い寄せられるように近づき、静かに佇むポニーを眺めるのが好きでした。

ある日――2026年のはじまり。
いつものコーヒーショップの2階からふと下を見ると、そのブースが設置されているのが見えました。

コーヒーを飲み終えた私は、いつものようにポニーを見に行きました。

冬の寒さの中、じっと立つポニー。
そのやさしい目は、なぜかこちらの心まで静かにしてくれるようでした。

「乗ってみませんか?」の一言

パンフレットをもらって帰ろうとしたとき、係の方に声をかけられました。

「馬が好きなんですね。乗馬に興味はありませんか?」

正直、少し迷いました。
ですが――

定年という節目。
新しいことを始めるには、むしろ良いタイミングかもしれない。

そう思い、体験乗馬に申し込むことにしました。

体験日は、自分の誕生日である2月19日。
少し特別な日にしてみようと思ったのです。

体験乗馬の費用と準備

体験料自体は無料だったのですが、

  • 装具レンタル(ヘルメット・ブーツ・プロテクター)
  • 保険料

などで、およそ2,000円ほど。

服装は、

  • 腰までの防寒着
  • 手袋

これだけで十分とのことでした。

向かった先は乗馬クラブ クレイン

今回訪れたのは、
乗馬クラブクレイン仙台泉パークタウン

自宅からは車で約1時間。
ちょっとしたドライブと思えば、むしろちょうどいい距離です。

到着してまず驚いたのは、平日にもかかわらず人が多いこと
「乗馬=特別な趣味」という先入観が、少し崩れた瞬間でした。

体験の流れ

受付後の流れは非常にスムーズです。

  • スタッフからの説明
  • 装具のサイズ合わせ
  • 馬との対面
  • 体験乗馬(約20分)
  • ふれあい・説明

初めてでも迷うことはありませんでした。

準備を済ませ、クラブハウスを出て馬のところへ向かいます。

会員専用のウェイティングルーム
洗い場や馬房がある場所へ向かいます

出会った相棒「マーシャルアート君」

今回乗せてもらった馬は、
「マーシャルアート」君。2002年生まれ。

いわば“ベテラン”です。

馬は草食動物でとてもおとなしく、
大きな体とは裏腹に、威圧感はまったくありません。

準備中も居眠りをするほどの落ち着きよう。

その姿に、こちらの緊張も自然とほぐれていきました。

そして何より驚いたのは――
鼻の柔らかさです。

触れると、まるでゴムのようにぷにゅぷにゅしていて、思わず笑ってしまいました。

ここは洗い場、たくさんの会員さんがいました
馬の鼻はとてもぷにゅぷにゅして柔らかいのです

屋根付きの練習場があるので、雨の日でも安心して乗馬が楽しめるようになっています。練習場の中には数か所のサークルが設置されていて、その中を回る形で練習が行われていました。

人生初の乗馬――視界が変わる瞬間

いよいよ騎乗。

鞍にまたがった瞬間、まず感じたのは――

「高い」

そして次に来たのは、

圧倒的な開放感。

普段とはまったく違う視線の高さ。
これはまさに「非日常」です。

操る楽しさは、車とはまったく違う

体験では、

  • 常歩(なみあし)
  • 軽速歩(けいはやあし)

を教えてもらいました。

足で合図を出せば前に進み、
手綱で止まり、向きを変える。

私は車の運転が大好きですが、
同じ「乗る・操る」でも、その感覚はまったく別物でした。

機械ではなく、“意思を持つ存在”と対話する感覚。

これが、こんなにも面白いとは思いませんでした。

馬という存在のやさしさ

乗馬を通して強く感じたのは、
馬の「健気さ」と「賢さ」です。

人の指示に応え、静かに動いてくれる。
その姿に、どこか愛おしさを感じました。

犬や猫とも違う、
「大きくてやさしい存在」

その一端に触れられただけでも、
この体験には十分な価値がありました。

馬房に、一番町で見かける「つくし」ちゃんと「あられ」ちゃんがいました

声を掛けたら寄ってきてくれました
かわいい顔をなでなで

定年後にこそ、新しい挑戦を

今回の体験は、ほんの20分ほど。
しかし、得られたものはそれ以上でした。

  • 非日常の感覚
  • 新しい発見
  • 動物とのふれあい

そして何より、

「まだ新しいことを始められる」という実感

定年後というのは、
何かを終える時期ではなく、
何かを始める時期なのかもしれません。

まとめ

もし少しでも興味があるなら、
乗馬は一度体験してみる価値があります。

最初の一歩は、ほんの少しの勇気だけ。

あの日、一番町でポニーを眺めていた自分に、
こう言ってあげたいと思います。

「乗ってみて正解だった」と。

コラム 乗馬のイメージとは

乗馬は入会金が高額で、その他にも月会費やレッスン料で結構なお金がかかる趣味になります。一般的に乗馬のイメージとは次のようなものです。

1. 「セレブ・お嬢様」の習い事

最も強いのが「富裕層のスポーツ」というイメージです。

  • 高貴な趣味: お金持ちや、家柄の良い人が嗜むものという印象。
  • 優雅なルックス: ぴっちりしたキュロットにブーツ、ヘルメットという服装が「お洒落で上品」に見えます。
  • 維持費が高い: 馬の飼育代や入会金など、月謝以外のコストがかかりそうなイメージを持たれがちです。

2. 非日常的な「癒やしと絆」

動物と触れ合う数少ないスポーツとして、精神的な豊かさを感じる人も多いです。

  • アニマルセラピー: 馬の大きな瞳や温かさに触れることで癒やされるイメージ。
  • 人馬一体: 単なる乗り物ではなく、言葉の通じない動物と心が通じ合った瞬間の感動。

3. 実はハードな「全身運動」

「ただ座っているだけ」と思われがちですが、経験者や知識がある人からは「ガチのスポーツ」として認識されています。

  • 体幹の強化: 揺れる馬の上で姿勢を保つため、インナーマッスルが鍛えられる。
  • ダイエット効果: 姿勢が良くなり、特に太ももや腹筋を使うため、スタイルアップに効くイメージ。
  • 翌日の筋肉痛: 「優雅に見えて、実は翌日動けなくなるほどハード」というギャップ。

4. 敷居の高さ(ハードル)

やってみたいと思いつつも、一歩踏み出せない要因となるイメージです。

  • 場所が遠い: 広い敷地が必要なため、郊外まで行かないとできない。
  • 落馬の恐怖: 「生き物相手なので制御不能になったら怖い」という安全性への懸念。

入会となると、悩みどころが多いような気がしますが、乗馬の魅力もまた代えがたいものです

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