GR86 ATのシフトノブ、どうにも気になる
GR86のAT車は、一般的なストレート式ではなくゲート式シフトを採用しており、
シフトノブの形状もどこかMTに近い雰囲気を持っています。
ただ、この純正シフトノブのデザインがどうにも好みに合わず……
ガンダムっぽいと言うか、少し主張が強く、個人的には今ひとつでした。

そこでまず試したのが、
シルバーのヘッド部分に被せるリアルカーボン製カバー。

質感自体は非常に良く、さすがリアルカーボンと感じさせる出来でしたが、
- カバーと本体の間にどうしても段差が出る
(両面テープの厚みで調整できたとは思います) - 純正シフトノブが軽く、操作感に物足りなさを感じる
という理由から、シフトノブ自体を交換したいと考えるようになりました。
最大の壁:GR86「AT用」シフトノブが無い問題
ここで大きな壁にぶつかります。
GR86用のシフトノブは、MT用は山ほどあるのにAT用がほとんど存在しない。
理由の一つは、おそらくこの仕様です。
- 取り付け内径:M10 × ピッチ1.25
- いわゆるスバル系サイズで、汎用品が極端に少ない
さらにGR86は、
MT風のシフトブーツが装着されているため、
- シフトブーツを固定するためのストッパー(カラー)がシフトノブ側に必要
という、AT車としてはかなり特殊な条件があります。
汎用品・STI製…検討したが断念
一般汎用品として「シフトブーツカラー」と呼ばれるパーツもあり、
- 汎用カラー+MT用シフトノブ
という組み合わせも検討しました。
ただ、コストと完成度を考えるとどうしても割高感が否めず、見送り。
また、BRZ用としてSTI製の質感が高いシフトノブも存在しますが、
- GRに「STI」という組み合わせがしっくりこない
という完全に個人的な理由で、こちらも断念しました。
行き着いた先は「USトヨタ純正」
そんな中で目に留まったのが、USトヨタ純正のGR86 AT用シフトノブ。
- 日本製
- しかし日本では未販売
- 海外(US)向け純正品
という、少し不思議な立ち位置の製品です。
日本仕様と比べて、
- 一回り大きい
- 明らかに重量がある
- デザインの完成度が高い
おそらく手の大きさの違いも考慮されているのでしょう。
問題は価格。
日本で新品を購入すると約3万円。
メルカリやヤフオクでも、AT用は出品されるとすぐに「SOLD」になる人気ぶりで、長期戦を覚悟していました。
思わぬチャンス、即決
ところが2025年12月下旬。
何気なくヤフオクを眺めていると、
- US純正シフトノブ
- 出品したて
- 価格 15,000円
という掘り出し物を発見。
迷う理由はなく、即落札しました。
2026年元旦、交換作業開始
元旦に届いたシフトノブは、説明通り使用感のない美品。
早速交換作業です。
まずは旧シフトノブをクルクル回して取り外し。
……が、ここからが本番でした。
最大の難関:シフトブーツが外れない
シフトブーツが、異様なほど固い。
まったく外れる気配がありません。
- マスキングで傷防止
- 内装剥がしで少しずつ隙間を作る
- 最後は力業
というフルコースで、ようやく外すことができました。
車内は寒いのに、作業後はじっとり汗をかくほど。
ストッパー部を見てみると、
- ネジ部と同素材の硬質樹脂
で作られており、外れにくいのも納得です。

装着完了、そして満足感
難関を突破すれば、あとは簡単。
- USシフトノブをねじ込み
- シフトブーツをストッパーに噛ませて完了
結果は――
- 重量増による節度感の向上
- 直径アップによる握りの安定感
- 中央のGRロゴがとにかく良い
ATでありながら、「操作している感覚」が確実に増しました。




まとめ:高いが、価値はある
US純正シフトノブは、
- 価格
- 入手性
というハードルはありますが、GR86 ATオーナーにとっては数少ない“正解”の一つだと思います。
もし、
「純正の軽さに物足りなさを感じている」
「ATでも操作感を大切にしたい」
そう思っている方には、間違いなくおすすめできるパーツです。
コラム|ATなのに、なぜここまでシフトノブにこだわるのか
「ATなのに、そこまでこだわる必要ある?」
おそらく、そう思う方も少なくないと思います。
確かに、AT車はシフト操作の回数も少なく、MTのように常に手に触れている部品ではありません。
それでもシフトノブは、クルマとドライバーが直接触れ合う“数少ない操作系パーツ”のひとつです。
ハンドル、ペダル、そしてシフトノブ。
これらの質感や操作感は、走りそのものの性能以上に「運転している満足感」を左右します。
GR86のATは「ただのAT」ではない
GR86のATは、単なる移動手段としてのATではありません。
- ゲート式シフト
- MTライクなシフトブーツ
- マニュアル操作を前提とした制御
こうした要素からも分かる通り、「操る楽しさ」を意識して作られたATです。
だからこそ、
- シフトを動かしたときの重さ
- 手に収まる感覚
- カチッと決まる節度感
といった部分が、
運転の気持ちよさに直結します。
軽さ=悪ではないが、重さが生む“納得感”もある
純正シフトノブは決して悪くありません。
軽さには軽さのメリットもあります。
ただ、スポーツカーとして考えると、
- 軽すぎると操作が「作業」になってしまう
- 節度感が薄れ、感覚的な満足度が下がる
という面も否定できません。
シフトノブに適度な重量が加わることで、
- 操作にワンクッションの余裕が生まれ
- シフト操作そのものが“行為”として成立する
この違いは、数字では表せませんが、一度体感すると戻れなくなる部分でもあります。
ATでも「操っている感覚」を大切にしたい
GR86を選んだ理由は人それぞれだと思います。
- MTが苦手
- 渋滞や街乗りが多い
- それでも走りは楽しみたい
そんな選択肢としてのATであっても、「運転が好き」という気持ちはMTオーナーと何も変わりません。
だからこそ、ATだからといって妥協するのではなく、ATだからこそ操作感にこだわる。
シフトノブは、その象徴的なパーツだと思っています。
小さな変更が、クルマへの愛着を深める
シフトノブを交換したからといって、速くなるわけでも、燃費が良くなるわけでもありません。
それでも、
- 手を伸ばしたときの感触
- シフトを動かしたときの安心感
- 目に入るGRロゴの存在感
こうした小さな積み重ねが、「このクルマに乗っていて良かった」という感情につながるのだと思います。
ATでも、こだわっていい。むしろ、こだわってこそGR86。
そんな気持ちで、このUS純正シフトノブを選びました。
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