これまでたくさんのポインティングデバイスを使ってきました。
Windows95時代に使っていたマイクロソフトマウスはデザイン、フィット感、耐久性共に素晴らしい商品で、持つことによるステイタス性を感じるほどの良品でした。
その後、マウスは多種多様となり正に玉石混交のカテゴリーになりました。
中には購入して1週間でチャタリングが発生したり、接続が不安定になったりと粗悪品も多くつかまされました。
そんな昔話はさておき、本記事では新しく導入したトラックボールマウスと商品購入時に気を付けるべき点を中心に書いていきます。
愛用していたマウスに不具合が発生
筆者が愛用していたのは3ボタン1ホイールのごく普通のマウスです。
有名メーカー製、静音ボタン、電池の持ち、デザイン等、普段使いとしては高い評価を与えられるマウスです。
しかし、購入から3年が経ったあたりから次の症状が現れるようになりました。
コピーのために範囲指定している最中に、指定範囲がキャンセルされる(ボタンを押しているにもかかわらず)
ブログの記事や文章、プログラムを書く時に、この症状は大きなストレスとなります。
そろそろマウスを新調しなくてはならないな…
そう考えながら検討し始めた時、トラックボール というワードが気になり始めました。
もちろんトラックボールの存在は知っていましたし、これまで興味はそこそこありましたが、根っからのマウス派なものですから試してみるまではいきませんでした。
YouTubeではトラックボールマウスを褒める動画が多いようです。
もう普通のマウスには戻れない!早く買っておけばよかった!トラックボール最高!
わたくし、かなり興味が沸きましたので、人生初のトラックボールマウスを購入することに決めました。
しかし、選ぶための要素がたくさんありすぎて困ってしまいます。
親指か人差し指(中指)か
どちらを選ぶのか、どちらが操作しやすいのかについては意見が分かれるところですが、早々にロジクールのエルゴSは候補から外れました。
自分の場合、親指の関節が引っかかる感じがするので、人差し指で操作するタイプを選びます。
多ボタンか否か
多ボタンタイプを欲しいのでケンジントンのSlimblade Proは候補から外れました。
ボタンに機能を割り振って作業の効率化を図りたいです。
ボールは大玉か否か
大径は操作性が向上するので大玉を求めたい、ELECOMのDEPT Proは候補から外れました。
大径ボールは重量もあるので、ボール自体の動きも良さそうです。
最終的に、エレコムのHUGEに決定です。
無線か優先か
HUGEは2.4GHzの有線タイプと有線タイプの2種展開ですが、トラックボールマウスはほぼ机上に固定で使うので確実な接続方法である有線タイプを選びました。
ELECOM HUGEとは
エレコムのトラックボールマウス「HUGE(M-HT1URBK/M-HT1DRBK)」は、多くのトラックボールユーザーから高い評価を受けているモデル。その「良さ」とは何でしょうか。

◆ HUGEの主な魅力・良さ
① 手のひら全体を包み込む「巨大な筐体」
- 名前のとおり「HUGE(ヒュージ)」は非常に大きく、手のひらをすっぽりと乗せられる設計になっています。
- 長時間使用しても手首や腕が疲れにくいため、エルゴノミクス(人間工学)的に非常に優れています。
- 通常のマウスと違い、腕を動かす必要がなく、親指・人差し指・中指だけで操作可能。
② 高精度・大径トラックボール
- 52mmの大型ボールを採用しており、非常にスムーズで細かい操作が可能。
- ベアリングには人工ルビー製の支持球を採用しており、滑らかな回転を実現。
- 精密なポインター操作が可能なため、デザイン・CAD作業・画像編集などにも適しています。
③ 豊富なボタン数とカスタマイズ性
- 合計10ボタン(左クリック・右クリック・進む/戻る・ホイールクリック+チルトなど)を搭載。
- ELECOMのドライバソフト「エレコムマウスアシスタント」を使えば、すべてのボタンに任意の機能を割り当て可能。
- コピー・貼り付け・スクリーンショットなど、作業効率が飛躍的に向上します。
④ 有線・無線モデルの選択が可能
- 有線モデル(M-HT1URBK)と、2.4GHz無線/Bluetooth対応の無線モデル(M-HT1DRBK)を選べます。
- 無線モデルは2台までのデバイスと接続でき、切り替えも簡単。デスクトップとノートPCを行き来する人に便利。
⑤ ユーザーサポートと信頼性
- 日本企業であるELECOM製という安心感。交換用ボールや予備パーツも入手しやすい。
- トラックボール初心者にも丁寧なサポートが期待できる。
◆ どんな人に向いているか?
ユーザータイプ | HUGEが向いている理由 |
---|---|
長時間PC作業をする人 | 手首や腕が疲れにくい |
クリエイティブ職(デザイナー・CADなど) | 高精度な操作とカスタムボタンで効率アップ |
腱鞘炎・肩こりに悩む人 | 腕を動かさない操作で身体にやさしい |
複数PCを使う人 | 無線モデルならワンタッチで切り替え可能 |
◆ 注意点(デメリット)
- サイズが大きいため、デスクのスペースに余裕が必要。
- 重量があるため、携帯性はほぼない(据え置き前提)。
- 人によっては親指操作が慣れるまで少し時間がかかることも。
エレコム「HUGE」は、トラックボールマウスの中でも「安定感・快適さ・高精度・機能性」のすべてを兼ね備えた優秀なモデルです。特に、作業時間が長い人や手首への負担を軽減したい人にとって、極めて実用的で「道具として完成度の高い一台」といえます。
一方の雄、親指操作のロジクール MX ERGOとの比較
以下に、エレコム「HUGE」とロジクール「MX ERGO」の比較をしました。 ※ネットの記事を参考

◆ エレコム HUGE vs ロジクール MX ERGO 比較
項目 | エレコム HUGE | ロジクール MX ERGO |
---|---|---|
発売元 | エレコム(日本) | ロジクール(スイス系) |
ボール操作指 | 人差し指+中指 | 親指 |
ボール径 | 52mm(大型) | 34mm(小型) |
筐体サイズ | 非常に大きい(手のひら全体を乗せる) | 中型(コンパクトに収まる) |
重量 | 約263g(有線)/約340g(無線) | 約260g |
接続方式 | 有線 or 無線(USB/Bluetooth) | 無線(USB/Bluetooth) |
対応PC切替 | 無線モデルは2台対応 | Easy-Switchボタンで2台切替可 |
チルトホイール | 搭載(左右チルト可) | 搭載(左右チルト可) |
ボタン数 | 最大10個(カスタマイズ可能) | 8個(Logicool Optionsでカスタム) |
角度調整 | なし(角度固定) | 傾斜角度調整可(0° / 20°) |
バッテリー | 単三電池 or USB給電(モデルにより異なる) | 内蔵充電式バッテリー(最長4ヶ月) |
使用感 | 安定感抜群・長時間でも疲れにくい | コンパクトで携帯性もあり、手首にやさしい |
カスタマイズソフト | ELECOMマウスアシスタント | Logicool Options(高機能) |
価格帯(目安) | 5,000円前後 | 15,000円前後 |
予備パーツの入手性 | 〇(交換ボールなど豊富) | △(交換ボールは非公式のみ) |
初心者へのおすすめ度 | ◎(直感的操作) | △(やや慣れが必要) |
◆ 特徴まとめ
〇 エレコム HUGE が優れている点
- 圧倒的な安定性・快適性(大きくて手が疲れにくい)
- 精密操作に向く人差し指・中指のボール操作
- カスタマイズ性とボタン数が豊富
- 長時間作業に最適(CADや画像編集など)
〇 ロジクール MX ERGO が優れている点
- コンパクト設計で省スペース・持ち運びにも対応
- 親指操作に慣れている人には快適
- 角度調整機構(20°傾けられる)が手首の負担を軽減
- Logicool Optionsによる高度なジェスチャー設定やアプリごとのプロファイル切替が可能
◆ 利用シーン / 重視点
利用シーン / 重視点 | おすすめ |
---|---|
長時間作業・事務・クリエイティブ用途 | HUGE |
コンパクトで取り回し重視・親指操作慣れ | MX ERGO |
ボタンのカスタマイズ性重視 | 両者とも優秀(HUGEは数が多い) |
多機能ソフトと高機能なプロファイル設定を活用したい | MX ERGO |
とにかく操作しやすくて楽な大型モデルを使いたい | HUGE |
HUGEの人差し指+中指操作は直感的で初心者にも扱いやすい一方、MX ERGOは親指操作型で、慣れない人には違和感があるかもしれません。ただし、親指派にとってはMX ERGOの角度調整や高機能ソフトが強みになります。
1週間ほど使用しての感想
筆者の場合、慣れるのに1時間程度、短時間でこのトラックボールマウスを使えるようになりました。
決定ボタンは横にあるので親指操作、ボールは人差し指と中指になりますが、問題なく受け入れることができました。

- ルビー支持部によって大径ボールがヌメヌメと動く感覚が気持ちいい。
- マルチモニター3画面でもマウスポインタ―の移動に扱いづらさはない。
- ボタンのカスタマイズをすれば、ほとんどの操作(カット、コピー、ペースト、アンドゥ、戻る、縦横スクロール、ダブルクリック)を右手一本で操作が可能。
- パームレストのクッション素材と、大型筐体によるホールドの良さ。
- 静穏性は特段高くないが、信頼性の高い日本製(オムロン社)のスイッチ。
コツがあるとすれば、ボタン操作の際にはボールから指を離すことが大切です。ボタン操作の際に手がボールに触れていると手の動きがボールに伝わってしまいます。この点だけ無意識に出来るようになると最高のトラックボールマウス体験が待っています。
筆者のボタン割り当て
下記のソフトウェアを無料ダウンロードし、ボタンのカスタマイズができます。これによって自分の望むボタン配置が可能です。
筆者の場合はブログの記事作成やプログラムが主となりますので、下のように設定してあります。

まとめ
これまでマウス一択だったのを後悔しています。

慣れると普通のマウスには戻れない
と言われることに半信半疑でありましたが、やはり、「もう、戻れない」というのが正直な感想です。
このHUGEは値段も手ごろで5,000円前後で購入可能なので、興味のある方は一度使ってみてはいかがでしょうか。
商品購入時に注意したい「レビューの裏側」
ネット通販、とくにAmazonなどで商品を購入する際、多くの人がレビューを参考にしていると思います。
しかし、レビューには注意が必要です。
本来、レビューは「実際に使ってみてどうだったか」「その商品が本当に良かったのか」といった、購入者の率直な感想であるべきですが、必ずしもすべてのレビューが純粋な評価とは限りません。
たとえば――
- 商品の提供を受けて投稿されているもの
- 高評価レビューを書くことで何らかの特典が得られる仕組みがある場合
- 特定の業者が意図的に評価を操作している場合(いわゆる“サクラレビュー”)
こうした背景のあるレビューは、内容が過剰に好意的だったり、欠点にまったく触れていなかったりするため、注意深く見極める必要があります。
筆者はレビューの信頼性を判断する際に「サクラチェッカー」というツールを活用しています。
これは、怪しいレビュー傾向を自動で判定してくれる便利なサイトですが、これだけに頼るのは危険です。
最終的には、複数のレビューを比較したり、他の販売サイトやSNSなどで実際の使用者の声を探したりすることが重要です。
また、YouTubeの商品紹介動画にも注意が必要です。
最近では「プロモーションを含む」と表示された動画が多く見られますが、これは企業から商品を提供されていたり、報酬を得る形で紹介していたりするケースがほとんどです。
もちろん、提供品であっても正直なレビューをしている動画もありますが、そうでない場合もあり、宣伝寄りの内容になっていることが少なくありません。
そのため、「無償提供」や「PR案件」と明記されている動画については、一歩引いた視点で受け止める姿勢が大切です。
※本記事は「案件記事」ではありません。