私のGR86は6AT
MT乗りの人からすると、せっかくのGR86なんだからATはねぇ、という声が聞こえてきそうですが、若いころにS13シルビアK’sやインプレッサSTiでMTを乗り尽くして、その一長一短を知ってきた私が選んだのがAT。
しかし、このAT、私にとって大きな違和感と不満な点があるのです。
違和感と不満の原因
街乗りメイン・安全運転・年齢を考えれば2ペダルも悪くありません。
GR86にはパドルも装備されているので、シーンによってはマニュアルシフトでレーシー気分を味わうことも可能です。
変速はパドル以外にもシフトレバーでもできます。
しかし、ここに大きな違和感と問題点があったのです。
シフト操作が逆
加速時は体はシートに押し付けられます。つまり、後ろ向きにGがかかります。
加速の際はシフトアップを行うので、Gのかかる後ろ側にレバーを引っ張ってギアを上げるのが理にかなっています。
逆に減速時は前方に体が行こうとします。つまり、前向きにGがかかります。
減速の際はシフトダウンを行うので、Gのかかる前側にレバーを押してギアを下げるのが理にかなっています。
しかし、GR86はシフトレバーを後方に引いてシフトダウン、前方に押してシフトアップなのです。
私にとってこれは大変な違和感で、慣れることができません。
実は、200系クラウンアスリートに乗っていた時には、確か神奈川トヨタで売っていた逆転コネクターを手に入れて、シフトレバーの動作を逆にしていました。
同じようなコネクターが社外品で発売されないか様子を見ていたのですが、旧86用にはでていたものの、GR86用のものは見つけることができませんでした。(新旧に違いはないようですが)
違和感が大きいものだから、使おうとする気にもなれず、いざ使っても+-の脳内変換をしてからの動作となるのでワンテンポ遅れるし、それでも間違ってシフトダウン時にシフトアップしてしまうなど、本当に残念だなと感じていた点でした。
シフトの+-を変更
ネット上の記事でシフトのアップ・ダウンをコネクタの配線を弄ることによって逆にすることができると知りました。
内装のばらしはお手の物。
準備物:養生テープ、マスキングテープ、ドライバー、精密ドライバー、内張外し
まずは傷防止
左側の部品を外す時にステアリングコラムが傷つきやすいので、養生テープでしっかりと保護しなければなりません。
タオルなどの布で保護するのもいいですが、養生テープがお勧めです。
内張り外しが当たるシフトパネル上部も保護します。
コネクタハウジング内のピンを取り出す
ATレバー付近の内装を慎重に剥がしていくとグレーのコネクターが見えます。
まずは、このコネクターを車両側から外してオスメスに分けます。
オス側のコネクターにはピン抜け防止のストッパーがあるので、持ち上げて解除します。
位置を交換するピンは下の写真で示した2本です。
このピンを抜き取り、交換するのが今回のポイントです
ここが最も困難
しかし、このピンを外すのが一苦労です。
精密ドライバーをピンに沿わせて入れ、上に押し上げることでストッパーを外せます。
ストッパーが外れると、ピンがスルッと動きます。
ここまで来れば、抜いたピンを互いの元にあった場所に差し込んで終了となります。
かなり苦戦する箇所ですので、慎重に作業を進める必要があります
【拡大すると良く分かるロックの仕組み】
ピンが抜けないように固定するストッパーは左のようになっているので、引き抜くにはこのストッパーを何かで引っ掛けて(写真では)上方に動かします。
専用の工具もあるようなのですが、マイナスの精密ドライバーが最適です。
まとめ
ピン抜きは苦労しましたが、無事に作業は終了。
異常はないか試運転をしたところ、ATシフトはきちんと+-が逆に動作しました。
これで迷うことなくシフトレバーで変速を楽しめます。
コーナー手前で減速Gを感じながら前方へのシフト操作でシフトダウン、たまりません。
パドルシフトもいいですが、マニュアル気分を味わうのであればシフトレバー操作がいいですね。
このATシフトの上下問題はメーカー側が安全性や操作性を考慮して決定しているはずですが、ポルシェがーは上というのを採用し、各メーカーがそれに追従したのだとか、シフトダウン(ギアを下げる)だから下方向にしたとか諸説あります。体感としてはやはり今回のような動きが理にかなっていると思います。
最後に、シフトインジケーターに+-のシール等を貼るのをお忘れなく。
※お試しの際は、あくまでも自己責任となることを予めご了承下さい。